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2004年10月01日

リサイクルの闇

石渡正佳「リサイクルアンダーワールド」WAVE出版

一億の金をもらってこっそりごっそり廃棄物を捨てるのはもう古い。
一億の金をもらって一億でゴミが売れる時代である。
ゴミの海外への輸出はバーゼル条約で禁じられてるかと思いきや
あれは有害物質の移動や最終処分の押し付けを禁じたものであって
回収再生利用を目的とし手続きに則ったものであれば資源として移動できる。
問題は、日本の自治体が金をかけて集めた資源として使いやすいゴミを
中国がブローカーを通して根こそぎ買い上げて、国内には使い物にならない
ゴミしか残らないという事。
余計な手続きを踏んで金を官公庁に吸い上げられてまでして
資源を輸出する酔狂な奴など居ないということである。

米軍が同時テロの後イラクを攻撃した頃、トイレットペーパーの値段が
じわじわと上昇してオイルショックの再来かと騒がれたのを覚えているでしょうか。
実際は古紙回収業者がダンボールの原料として高く買ってくれる中国に
全部売ってしまったために国内で原料が不足しただけの話。
そもそもオイルショックとトイレットペーパーは繋がらない。
中国は急激な経済発展に資源が追いつかず、日本どころか世界中から
使い勝手のよいゴミを吸い上げている最中。
なにしろリサイクルで最もコストのかかる分別作業を
安い労働力で人海戦術で行なうため採算が取れてしまうのである。

千葉県庁で産廃Gメンとして活躍する著者は言う。
システムが歪んでいる限り、儲ける業者が現れる、と。
「使えるものを使い続けるとGDPにならないが、
つぶすとGDPになるという経済の罠」
幅広く詳細なデータがまとめられた1冊の現場の声がここに。

投稿者 swintarow : 2004年10月01日 16:00

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